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味噌

白いごはんに味噌汁。日本人の食卓に欠かせない「味噌」は、なんと1300年以上も前から日本人の健康を支えてきました。 大豆とお塩、そして「麹(こうじ)」という微生物の力で作られる発酵食品。ここでは、味噌がどのように作られているのか、そして味噌の色の違いや種類の見分け方について紹介します。

味噌ができるまでの「4つのステップ」

味噌づくりは、微生物などの「生き物」の力を借りて行う、とてもデリケートな作業です。
工場では、温度や時間をしっかり管理して、おいしい味噌を育てています。

大豆を蒸す・煮る

まずは主役の「大豆」です。きれいに洗って水に漬け、水分を吸って大きく膨らんだ大豆を、大きな圧力釜で蒸したり、煮たりして柔らかくします。

ここが一番重要なポイントです。蒸したお米や麦、あるいは大豆に、「麹菌(こうじきん)」というカビの仲間を振りかけます。 温度と湿度を管理した部屋で数日間育てると、フワフワとした白い菌糸に覆われます。これが味噌を発酵させるためのパワーの源、「麹(こうじ)」です。

混ぜ合わせる

柔らかくした大豆をすりつぶし、「②で作った麹」と「塩」、そして「水」を混ぜ合わせます。 この段階では、まだ味噌の味や香りはしません。

寝かせて育てる

混ぜ合わせたものをタンクに詰め、空気が入らないように重しをして寝かせます。 この期間に、麹菌が出す「酵素(こうそ)」が大豆のタンパク質を分解して「うまみ(アミノ酸)」に変えたり、酵母や乳酸菌が働いて良い香りを生み出したりします。 数ヶ月から、長いものでは1年以上じっくり寝かせることで、あのおいしい味噌ができあがります。

味噌の種類は「麹(こうじ)」で決まる

味噌は、使われている「麹」の原料によって、大きく3つの種類(+それらを混ぜたもの)に分けられます。

  • 米(こめ)味噌

  • 大豆に「米麹」を加えて作ったもの。日本で作られる味噌の約8割がこのタイプです。北海道から本州、四国まで広い地域で食べられています。

  • 麦(むぎ)味噌

  • 大豆に「麦麹」を加えて作ったもの。九州や四国の一部、中国地方などで親しまれています。麦ならではの香ばしい香りと、あっさりした甘みが特徴です。

  • 豆(まめ)味噌

  • 大豆に「豆麹(大豆で作った麹)」を加えて作ったもの。つまり、主原料は「大豆と塩」のみです。愛知県を中心とした東海地方で作られており、「八丁味噌」などが有名です。煮込んでも香りが消えにくい濃厚な味が特徴です。

  • 調合(ちょうごう)味噌

  • 米味噌と豆味噌など、違う種類の味噌を混ぜ合わせたもの。「合わせ味噌」とも呼ばれます

2020年、「みその種類別出荷数量」(全味工連集計)をもとにSOY Mag.編集部が作成

「赤」と「白」の違い

味噌には濃い茶色の「赤味噌」や、クリーム色の「白味噌」があります。この色の違いはなぜ生まれるのでしょうか?
その正体は、熟成中に起こる「メイラード反応」という化学反応です。大豆のアミノ酸と糖分が反応して、時間が経つにつれて色がだんだん濃くなっていきます。

  • 白味噌・淡色味噌

  • 熟成期間が短いものや、大豆を煮て糖分をお湯に溶かし出し、着色を抑えて作ったもの。さっぱりした味が多いです。

  • 赤味噌

  • 熟成期間が長いものや、大豆を蒸して栄養分を閉じ込めて作ったもの。色が濃く、コクやうまみが強いのが特徴です。

甘口と辛口の決め手は「麹の量」

「このお味噌、甘いね」「これは塩辛いね」という味の違い。 実はこれ、塩の量だけでなく、「麹歩合(こうじぶあい)」という割合で決まります。
塩の量が同じなら、大豆に対して「麹」をたくさん入れるほど甘口になります。これは、麹の力がでんぷんを糖(甘み)に変えてくれるからです。京都の「西京味噌(白味噌)」などは、麹をたっぷりと使うため、とても甘く仕上がります。

戦国武将も愛したスーパーフード

味噌は昔、戦に行く武将たちにとって、大切な携帯食(陣中食)でした。軽くて持ち運びやすく、少し食べるだけでエネルギーと塩分、タンパク質が補給できる味噌は、当時の最強の栄養食でした。伊達政宗(仙台味噌)、武田信玄(信州味噌)、徳川家康(八丁味噌)など、有名な武将たちが味噌づくりを奨励したことで、今の日本各地に個性豊かな「ご当地味噌」が残っていると言われています。

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